【HabuColumn】玉城久美子 #03 癒しの豆腐料理「ゆし豆腐」
By habu-connection On 14 9月, 2018 At 12:23 AM | Categorized As HABUコラム, 玉城 久美子 | With 0 Comments


【HabuColumn】玉城久美子
#03 癒しの豆腐料理「ゆし豆腐」

島豆腐 − これが「沖縄の豆腐」を示すことをご存知の方も沢山いらっしゃいますし、蛇足ですが、沖縄を代表する伝統食材の一つです。

豆腐はチャンプルー、味噌汁、ンブシー(豆腐と野菜の味噌煮)など、とにかく多用されますが、「ゆし豆腐」に魅せられた方も多いのではないでしょうか。
ゆし豆腐とは、固まりはじめたホワホワした状態の豆腐をお汁ごといただくお料理で、例えるならば寄せ豆腐・おぼろ豆腐に近い状態の沖縄豆腐です。

「そもそも沖縄豆腐は一般的な木綿豆腐とどう違うの?」という説明を少し。
ふやかした大豆を水と一緒にすりつぶした 「生呉(なまご)」 を作るところまでは沖縄豆腐も木綿豆腐も同じです。
木綿豆腐を作る際はこの生呉を丸ごと火にかけ、加熱した後に絞って豆乳とおからに分けるのに対し、沖縄豆腐は 「生絞り製法」 といって、生呉を先に絞りおからと豆乳に分け、生の豆乳だけを火にかけて加熱する、という製法を取ります。
凝固の工程にも違いがあり、昔の沖縄豆腐は海水を使って固めていたという名残から、にがりと合わせて塩も加えるため、ほんのりと塩の効いた味わいとなります。
水気をしっかり抜いて固く仕上げるのも大きな特徴ですし、出来上がった豆腐は水に晒されることなくアチコーコー(熱々)のまま店頭に並べられ、出来立てのものからよく売れる、という風景も沖縄豆腐ならではと言えるでしょう。

こういった製法の違いにより、栄養価にも違いが生じます。
一般的な木綿豆腐に比べてたんぱく質が1.3倍ほど多く、更にはビタミン (ビタミンE, K, B1, ナイアシンなど) やミネラル(鉄, リン, カリウム, マグネシウム, 亜鉛など) も多く含むため、沖縄豆腐が健康に良いといわれるのも納得です。

ゆし豆腐に話を戻しますと、「寄せ」 を方言で表すと 「ゆし」 となる為その名がついたとも言われています。
柔らかいお豆腐はどこまでも優しく、そして大豆の旨みたっぷりのお汁がジワ〜ッと体に沁み渡り、お酒を飲みすぎた日の翌朝にいただくと身も心も癒される…(笑)、そんな一品です。

家庭料理でもあるゆし豆腐は、豆腐同様に出来上がったものを買うのが一般的で、そのまま温めて食べるも良し、鰹出汁や味噌を加えて調味するも良し、家庭ごとの好みに合わせていただきます。
沖縄そばにゆし豆腐を乗せた 「ゆし豆腐そば」 も美味で、そばスープとの相性も抜群です。

関東に工場をお持ちの沖縄豆腐メーカーさんもあり、豆腐自体はとても気軽に買えるようになりましたが、ゆし豆腐はまだまだ入手困難です。
「何とか手軽に食べられないかな〜」と模索し市販の豆乳を使った簡単バージョンの作り方をお教室ではご紹介していますが、これがとっても好評!
大豆から作る方が風味も良いですが、お豆腐屋さんの豆乳を使えば、伝統的な生絞り製法ではないものの美味しく仕上がりますので、多くの方に知ってほしいメニューです。
「ゆし豆腐が広まればメジャー級の人気家庭料理になっちゃうんじゃない!?」 と大きな期待を寄せつつ、地道に着々と広めていきたいと思います。

まだゆし豆腐を食べたことがない方は沖縄料理屋さんやアンテナショップで見つけたら、ぜひトライしてみてください。
素材の旨みと優しい食感に癒されることと思います。

☆ 9月のお教室ではお豆腐屋さんの豆乳で作る「ゆし豆腐」がオンメニューしています ☆

【参考文献】
霧島酒造株式会社ウェブサイト 「九州の味とともに 秋」


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